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7月22日 地震計


7月22日 地震計
地震による地面の振動を記録する計測器。たとえば振り子のように地面の揺れと異なる振動をするものと地面との間の相対運動を計ることによって、地面の動きを記録する。
地震計の原理

言うまでもなく,地震計は地面に設置されます. したがって,地震が発生して地面が揺れると,地震計も地面といっしょに動くことになります. それなのに,地震計はなぜ地面の動きを記録することができるのでしょうか?
地震計の原理 ===
地震計の原理
種明かしをすると,これには「振子の原理」が用いられています. 図9.1の左上に示すように振子を吊り下げ, 糸の上端を素早く左右に動かすと,手は動いても,振子の本体は空間に静止しています. これは,物理学でいうところの「慣性の法則」による現象です.
振子の持つこのような性質を利用して,同図右上に示すようなしかけを作ってみましょう. 枠から振子を吊り下げ,その先にペンをつけておきます. 振子の下ではロール紙が一定の速度で巻き取られるようにします. こうすると,地面が静止している間はまっすぐな直線が描かれるだけですが,図の矢印の方向に地面が振動すると, 装置全体は一緒に振動するものの,振子の本体は空間に静止しているため, 地面の動きとは逆向きのトレースがロール紙に残され,地震動が記録されることになります. これが地震計の原理です.

ここまでの話でミソとなるのは,「手を素早く動かす」という部分でした. もしも,同図左下のようにゆっくりと手を動かした場合には,振子も一緒についてきてしまいます. この時,同図右下に示すように,地面のゆっくりとした動きはトレースとしてほとんど何も残りません. すなわち,地震計は地面の動きを記録する万能の道具ではなく, あくまでも地面の速い振動しか検知することができないのです. じわじわと進むようなゆっくりとした地面の動きの検出は,別項に述べる地殻変動観測用の計器が受け持っています.

ある地震計で記録できる振動の速さの目安は,その振子自身を自由に振らせた時の振動周期, すなわち固有周期です. 長さ l をもつ単振子の固有周期 T は,重力加速度を g (=9.8m/sec2)として, T =2π√l /g で表わされます. たとえば l =6cmなら T ≒0.5秒,l =25cmなら T ≒1秒,l =1mなら T ≒2秒であり, 振子はこの T よりも短い周期の振動に対しては地面の変位に等しい振れを, また T よりも長い周期の振動に対しては地面の加速度に比例する振れを示します.
加速度は建築物等に加わる力に関係する量であり,一般に強震計では, 非常に短い固有周期を持った振子を用いて,対象地震動の加速度を計測しています. 一方,高感度地震計は固有周期が1秒前後,広帯域地震計は固有周期が数10秒程度の振子を用い, 変位特性の領域で計測を行なうのが一般的です.

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